̄│石│山│本│願│寺│ ̄

2020年08月02日 21:00

[ツバメ速報]

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1: 名無しさん@おーぷん 20/08/02(日)16:27:59 ID:qAT
天正四四八年 葉月弐日

 最高の仕事をしたと言い切れる来安小川を見殺しにした――此れは本願寺一行に暗い影を落としていた。尾張の地に蔓延する重い空気が、まるで攻撃陣の武器をも重くしているかの如く。
 更には鉄球投げ梅野も鉄球が重すぎて戸田の封。此れでは如何にして勝てば良いのか。悩む一行に、凛と響く声が一つ。我が薙刀捌きは変わらぬ。
 その声は。薙刀使い山中ではあるまいか。如何にも。一行が危機に馳せ参じたのみである。然し緊急とも言える此の合戦にて、山中が如何出来ようか。
 出来ようぞ、信ずる他あるまい。織田軍の足元を掬うのだ。決意の下、一行は再び織田に挑む。

 然し無敵の織田軍守護陣、冥土の夢見る大野、勝利の申し子勝野に続き、相見えるは洋上の三羽烏梅津である。此の男、本願寺一行に対しては抜群の相性を誇る新たな天敵である。
 天敵福田、天敵堂上など、こと織田軍に天敵の多い本願寺ではあるが、此処に来て新たな天敵。第八戦線迄まともな好機も作れぬまま、ざんばらりざんばらり。

2: 名無しさん@おーぷん 20/08/02(日)16:28:06 ID:qAT
 一方の薙刀使いも負けてはいない。訓練に於いてはろくな成績を残せじとも、合戦にて力を発揮すればよいのだ。第一、第三戦線にこそ危機を招いたが老獪な薙刀術にて本陣突入を許しはしない。
 第八戦線迄至りても、完全な先鋒戦。余りに呆気なく、合戦は最終盤を迎えることとなる。

 第九戦線、未だ君臨する梅津に対し一行未だ太刀打ちできぬ中、僧長青木が遂に射程に男を捉える。此の危機に梅津は水軍指揮村上との戦闘を放棄、寺子屋王山崎との一騎打ちに挑む。
 然し不運、山﨑の斬撃は達人阿部に防がれ万事休す。薙刀使い山中に手柄与えられず、涙を呑む一行に、然し山中は緩く笑うのみ。がまだせ。言葉に、一行は深く頷くのみであった。
 其の直後、颯爽飛び出るは昇華清水。天敵福田が常の如く暴れるも、美しき舞台のような守護にて此れを退け、第十戦線に至る。
 然し未だ其の座を譲らぬ梅津。第十戦線迄至りし先鋒など、此の数年聞いたこともない。……此の男、如何にしてくれようぞ。
 掛かるは歌術使い西浦、其の辺を歩いていた一般人男性、天才川端。然しながら梅津、一蹴である。何たる男か、何たる度胸か。
 同じく第十戦線、ゆるりと息をつくは和尚であった。何と痺れる良き戦いであろうか。然し、敗北を許されるはずもなく。
 故に挑む。和睦こそ定められた命題、織田軍を此の地にて終わりにしようぞ。石山本願寺、和睦まで残るは首三つである。

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